小学生の中でも苦手とする子が多いのが割合です。
中には割合という言葉を聞いただけで、拒否反応を起こす子もいます。
ですが、割合というのは意外に簡単で「何倍ですか?」「〇倍したらどうなりますか?」とほぼ同じです。
※ここで言っていることは、割合の基本的な考え方のことです。
応用問題を解いていく場合は、もっと深い理解をしていく必要があります。
今回は、割合の考え方にもつながるような倍の問題を紹介します。
倍の問題
のびーたさんは大好きなチョコレートを買いに出かけました。
えっと、欲しいチョコレートはA店とB店で売っていたな。
えっと……A店は100円だけど、B店では150円か。
じゃあ、A店で買おう。
B店はA店の何倍の値段ですか?
~3日後~
また、チョコレートを買いに出かけたのびーたさん。
今日は、□店で買おう!
A店とB店では、どちらで買うのが良いですか?
~1週間後~
のびーたさんがテレビを見ていると驚きのニュースが流れました。
え、貿易摩擦で大好きなチョコレートが値上げ?
A店とB店ではどうなってるんだろう。
明日、値段を見に行ってみよう。
~その翌日~
えっと、A店は180円になっていて、B店では今までの値段の1.1倍かぁ。
これから、あまり買えなくなっちゃうなぁ……
①A店では、値上がりして何倍の値段になりましたか。
②B店では、値上がりしていくらになりましたか。
~さらに1週間後~
あ、今日はA店でチョコレートが安売りされてる。
135円かぁ。少し買い溜めしておこう!
A店はいつもの何倍の値段になっていますか。
最後に…
今回紹介したような問題ですが、0.7倍となっていたところを、70%や7割と変えたものが割合です。
そのため、割合の初期でつまづいているような子は、この「何倍を求めればよ」ということがわかっていないような子、「何倍を求める」ことができない。まずは、こういった問題から練習していくと良いでしょう。
注意点としては、割合の練習として解いていくのであれば、小数が入ってくるようなものにしてください。
「何倍ですか?」と問われるような問題の答えがすべて整数になっていると、「大きな数を小さい数で割ればいいだけ」と考えてしまい、割合の練習にならなくなってしまいます。
出てきた数字をかけるのか、割るのか。割るのであれば、どの数字をどの数字で割るのが正しいのか。
そういった判断を正確に行えるようになったとき、割合の問題を解けるようになっているでしょう。
解答
問題1 1.5倍
「B店はA店の何倍」となっているので、B店÷A店をすればよい。
よって、
150円÷100円=1.5倍
問題2 A店
B店では0.7倍になっているので、
150円×0.7倍=105円
から、105円になっている。
A店は100円なので、A店のほうが安いとわかる。
問題3
① 1.8倍
「何倍の値段になりましたか」なので、
値上がり後を値上がり前で割る。
よって、
180円÷100円=1.8倍
② 165円
1.1倍になったということなので、
150円×1.1倍=165円
問題4 0.75倍
「何倍にしているか」なので、
安くなっている値段ものを通常の値段で割ればよい。
よって、
135円÷180円=0.75倍