足して〇,かけて△となる2数の問題のことを和積算と言います。
本記事では,和積数の問題&解説の無料ダウンロードと,解き方のポイントを記していきます。
初めての方は,ここをクリックして解き方のポイントから読んでみてください。
演習問題&解答
まずは積から考える。
和積算は,まずは積(かけ算)から考えることが重要です。
その理由は
・かけ算を先に考えた方が,答えが絞りやすい。
・もう一方が成り立っているかの確認が楽。
という2点です。
・かけ算を先に考えた方が,答えが絞りやすい。
例えば「足して7,かけて10となるような2数を求めよ」という問題を解くとします。
この組み合わせをたし算で考えた場合,
1と6,2と5,3と4という3通りなのに対し,
かけ算で考えた場合,1と10,2と5という2通りのみになります。
ほぼすべての場合において,かけ算の組み合わせの方が組み合わせよりも少なくなるので,答えが絞りやすいです。
高校数学では,「このたし算をなんとかしてかけ算で表そう」という考えをするほど,かけ算で考えることは重要です。
(たし算で考えると絶対に時間が足りなくなります)
・もう一方が成り立っているかの確認が楽。
次は「足して14,かけて45となるような2数」を考えてみましょう。
①たし算から考える場合
・1と13,2と12,3と11,4と10,5と9,6と8,7と7という組み合わせの中から,
かけて45になるものを探す。
②かけ算から考える場合
・1と45,3と15,5と9という組み合わせの中から,
かけて14になるものを探す。
計算する数が多いというものありますが,②のパターンの方が早く解けることが分かるかと思います。
たし算から考えるのではなく,必ずかけ算から考える癖をつけておきましょう。
「かけ算から考えるなんて当たり前じゃん!」という人も多いかもしれません。
しかし,最初にこの問題に触れる子供たちはたし算から考えてしまう子も多いです。
時間がかかっていると感じたら,かけ算から考えているか確認してあげましょう。
いつからやるべき?
この問題を解く前に「100マス計算」と「穴空き算」の2つを十分に演習した方がよいでしょう。
正確には穴空き算が十分にできれば良いのですが,穴あき算を速く行うためには100マス計算で鍛えられる計算力が必要です。
100マス計算→穴あき算→和積算とステップアップするのがよいのではないでしょうか。
この考え方を直接使うのは中学3年生が最初なので,小学生のうちは習慣化する必要はないと思います。
中学3年生の1学期で使う内容なので,中学2年生のうちに1回は触れておきましょう。
万一,この計算が苦手なのであれば繰り返して定着させないと中学3年生で苦労します。
どんな時に役立つ?
直接役立つ単元は因数分解という単元くらいしかありません。
それ以外では,応用問題でたまにこの考えを使うくらいでしょうか。
こういう言い方をすると「あまり必要ないのでは?」と感じられるかもしれません。
ただ,因数分解は中学3年生以上の単元で非常に出てくる式変形です。
「因数分解でしか使わない」ではなく,「あらゆる単元で必要になる,基本的な式変形に不可欠な考え方」というイメージです。
また,穴あき算がしっかり定着しているかの確認にも使えます。
※穴あき算とは
その名の通り,式に穴(空欄)があり,そこに入る数字を埋めていく計算です。
\( 7+□=10\)の□の中に入る数字を書きなさい,みたいな問題です。
算数や数学が苦手な子は,頭の中で数字を分解することが苦手な子が多く,それを解決してくれるのが穴あき算です。
(この内容については,後日別の記事に記していきたいと思います。)
和積算では,数字を「たし算に分解」と「かけ算に分解」ということを1問でやらなければならないので,穴あき算の確認には最適です。
穴あき算が定着した後は,和積算にチャレンジしてみてください。